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日々の思ひ
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僕らは必死であった、日食が終わる瞬間を見るために。行動しているのは僕と、彼女と、あとだれかわからない男の3人。街で一番高いビルの屋上を目指した、のぼって行くと最上階には工事のおっさんたちがいて、せっせと仕事をしていた。その前を横切り、薄汚いはしごをのぼって屋上に出たら…そこは僕らの高校の3階を繋ぐ渡り廊下のようなところであった。高さはもちろん他の生徒たちのいる4階より低い。なんだよ、と悔しがりながら南の空に眼を遣ると、そこにはまさに日食が終わる寸前の太陽が。それを僕ら3人は息を呑んで眺めた、素晴らしい光景であった。最後の最後にふと、太陽を隠していた月の影がきらめいた。実際には有り得もしないようなことであろうが、それがとても綺麗であった。4階のベランダから見ていた他の生徒たちには、その瞬間は決して見えなかったであろうという妙な自信があった。そこにいるということがすごく心地良かった。



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